Sympathy for the Devil

カテゴリ:BOOK( 114 )




[180818] 伊坂幸太郎/火星に住むつもりかい?

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これも読みたかった伊坂幸太郎の文庫新刊。


タイトルから、ほのぼのした話を連想しておりましたがトンデモない!まったく真逆の「ゴールデン・スランバー」を彷彿とさせるエンターテイメント作でした。


テロ犯罪を未然に防ぐという名目で設立された「平和警察」による、魔女狩り的な逮捕/拷問/公開処刑が行われるようになった日本。その年、平和警察設置の「安全地区」となった仙台でも、無実の人たちが密告と過酷な拷問により危険人物として処刑されていました。


そんなある日、その平和警察に盾突き、逮捕された人物たちを救出するという行動を起こす「黒ずくめの男」が現れ、その男を捕まえるため東京から警視庁特別捜査室の『真壁鴻一郎』やってくる。。。


何回も言ってますが、伊坂幸太郎という人はデビュー作の『オーデュポンの祈り』から、「悪人」を描くのが非常にうまいーーーというか、心の底から憎んでしまうようなキャラクターを作り上げるし、また彼らの行動が非情かつ残酷。


そしてこの作品では、そんな悪人が何人も登場しますし、ホント最後の最後まで気分の悪い展開がつづくのです。


でも、最後は伊坂幸太郎らしいドンデン返しと伏線の回収!・・・・ただ、初期の作品のような爽快感はここにはありません。


それは「正義とは何か?」という答えの出ない問い掛けが、根底として残っているためだと思います。


非常に面白い!ーーーでも、読むのは楽しくはない作品だと思いました。



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by funky-akuma | 2018-08-19 14:16 | BOOK | Comments(0)

[180815] 原田マハ/モダン

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原田マハのアート系の短編集。

「モダン」というタイトルが示しますように、ニューヨーク近代美術館(MoMA)
の別称【ザ・モダン】に働く人たちを登場人物にしています。

最近、筆の熱意にムラを感じる原田マハですが、さすがにアートの話になると書きたくてしょうがない!といった感じで、その温度の高さにこちらもワクワクさせられます。

9/113/11の話題を絡めてしまうのは正直もう食傷気味なので、読み始めに「ンンン」と思ってしまいましたが、ここではアートが中心にあるためかその語り口も抑えめで邪魔にならない程度で、結果気持ちよく読み終われました。

原田マハファンとしては、ティム・ブラウンが登場するのが嬉しいですね!

これを読むと、美術館ーーー出来ればMoMAにーーー行ってみたくなります。

そしてやっぱり原田マハの短編はいいな~と思える1冊でしたね。


★ お わ り ★

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by funky-akuma | 2018-08-18 20:31 | BOOK | Comments(0)

[180814] 辻村深月/家族シアター

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やっと読めました辻村深月の「家族」をテーマにした短編集。

コレが素晴らしくよかった。。。

誰もが身に覚えがありそうな設定の中での、それぞれの登場人物の感情の動きがひしひしと伝わってきて、どのストーリーにも感情移入してしまいました。

特に最後の「タマシウム・マシンの永遠」!!!!

このお話を読むためだけに手にとって欲しいと思うくらい、胸を打たれました。

それは僕も祖母にひ孫を見せてあげたいと思って、子供を作る決心をした経緯があるからかもしれません。

今子育て中で悩みを抱えている方に、ゼヒ読んで心を軽くしていただきたいなーなんて思います。

そう。タマシウム・マシンはもう、あるんです。

しかし、辻村深月。こんなに深いストーリーが書ける作家になったんだ・・・と感激してしまいます。

ちょっと重松清の「日曜日の夕刊」を思い出しました。


★ お わ り ★
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by funky-akuma | 2018-08-17 18:17 | BOOK | Comments(0)

[180813] 恩田陸/ブラック・ベルベット

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【私的恩田陸文庫補完計画】

本来ですと42作品目に行きたいところですが
どうにも早く読みたくて
順番飛ばして読んでしまいました文庫の新刊。

『MAZE』『クレオパトラの夢』に続く
オネエ言葉を使う、キレる「男」
プラントハンター<神原恵弥>
を主人公としたミステリー作品です。

これはーーー面白い!!!
『蜜蜂と遠雷』よりずっと恩田陸らしい1冊です。

今回の舞台はトルコはイスタンブール。

リスクのないドラッグと言われる「DF」を追い
「アンタレス」と名乗る謎の人物に言われるまま
イスタンブールまでやってきた恵弥。
そして、ついでにと捜索を頼まれた
失踪したアキコ・スタインバーグ博士が
恵弥の目の前で殺害され
そこから恵弥、MAZEに登場した「時枝満」
そして、恵弥の元恋人(!)「橘浩文」を絡めて
謎を追う旅が始まります。

相変わらず強烈なキャラの恵弥。
オネエなのは言葉使いだけかと思いきや
実はバイセクシャルだったというのが衝撃ですが(笑)
脇を固める登場人物たちも十分に個性的で
こんなにキャラが立った小説というのも
恩田陸作品の中でも飛び抜けていますね。

そしてトルコの風景を感じながらの謎・謎・謎!!!
相変わらずストーリーの中に謎を散らすのがうまいです。

そして、珍しく終わり方もキレイ!!!(笑)
いつになくスッキリとしたエンディングで
上記の2冊を含めておススメしたいシリーズです。

次も・・・あるに決まってるわよねえ!!(笑)


★ お わ り ★

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by funky-akuma | 2018-08-16 19:42 | BOOK | Comments(0)

[180807] 津村記久子/やりたいことは二度寝だけ

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ずっと演奏案件に集中していて読書出来てなかったのですが、やっと余裕が出来て読むことが出来ましたーーうれしい!

大好きな津村記久子の読むのを心待ちにしてましたエッセイが、文庫化されましたので早速。

津村記久子・・・・天才です(笑)

恩田陸を筆頭に、作家というのは膨大な読書量の上に立っているような人が多いように感じるのですが、津村記久子がスペシャルなのはその「視点」だというのが改めてわかります。

普通あんな「メモする紙」だけで、熱く語れないですよ(笑)

あの「ツムツムワールド」の思考の端っこに触れたような(笑)そんな気になる楽しい一冊です。


★ お わ り ★
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by funky-akuma | 2018-08-08 10:55 | BOOK | Comments(0)

[180711] 本を読むオトコ:恩田陸/私の家では何もおこらない

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音楽つながりの方々には
あまり興味ない世界でしょうが
一部で(笑)リクエストがあるもので
(こっそり「あのレビュー好きなんです」
と言われるのはなぜだろう?(笑))
一応載せちゃいますブックレビュー。

・・・

『恩田陸/私の家では何もおこらない』

【私的恩田陸文庫補完計画】41作品目は
それぞれの話につながりがある
「幽霊屋敷モノ」連作短編集。

恩田陸、ホラー作品はあれど
幽霊屋敷モノは意外や初でしたね。

恩田陸が短編はあまり得意ではないのは
読んでいてもわかる(笑)のですが
(本人も認めているし)
実は連作短編になると
俄然クオリティーが上がる印象。

有名なところだと「光の帝国」!!!
あれは素晴らしい一冊でした。
あと、コメディの「ドミノ」とか
全てが会話で成り立っている
「Q&A」もそうでしょうか。

というわけで今作も
非常に楽しめた一冊でした。

特に奇をてらってもいない
オーソドックスな
「幽霊屋敷モノ」だと思いますが
(僕は映画「家」を思い出しました)
そこは恩田陸ですので
あの語り口で持って
イメージ豊かに読ませてくれます。

最後にゾクっとくる「私は風の音に耳を済ます」と
ちょっとユーモラスでもある「俺と彼らと彼女たち」が
特に印象的でした。

作者の「幽霊屋敷作品・愛」が溢れた一冊でしたね。


★ お わ り ★
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by funky-akuma | 2018-07-12 11:18 | BOOK | Comments(0)

[180416:BOOKS] 恩田陸/訪問者

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【私的恩田陸文庫補完計画】38作品目はミステリー。


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【あらすじ】湖畔の山荘を訪ねる、井上と長田。そこでは亡くなった映画監督「峠昌彦」に関するインタビューを関係者におこなうことになっていたが、予定外の訪問者と死体の出現、そして悪天候によってその館から動けなくなってしまう。。


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これ!!!面白かったです!!もう大好き!!(笑)


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「湖畔の山荘」「謎の死をとげたカリスマ経営者」「あまり仲がよくなさそうなその兄弟」「怪しい死をとげた映画監督」「何か企てているらしき主人公」「謎の手紙」「幽霊」「謎の死体」・・・ミステリーの定番要素がふんだんに詰め込まれております。


-


シュチュエーションとか、登場人物構成なんかからして、同作者の「木曜組曲」を彷彿とさせます。


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そして、恩田陸らしく話が進むごとに謎が膨らんでいき、本当の「訪問者」の出現でガラっと話の流れが変わっていく様がタマりません。


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ボリュームも重くなく、軽くなく、ですので「恩田陸ミステリー」を初めて楽しむにもオススメ出来る一冊ですね。


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by funky-akuma | 2018-04-17 09:41 | BOOK | Comments(0)

[180415:BOOKS] 三浦しをん/神去なあなあ夜話

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そして「神去なあなあ日常」の続編。神去村の面々のその後の様子や、前作で語られなかったことが描かれています。


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前作があんまり面白くて、所用で新潟に行く途中の新幹線の中で読み終えてしまったら、新潟駅前のブックオフに駆け込んでコレを買って、帰りに読んだという(笑)


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これはまたーーーいいねえ。やっぱり神去村や山々に惹かれてしまった一冊でした。


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前作のその後の話ではありますが、半分は前作の補足的な描写と、そして半分は勇気と直紀の恋模様(^ー^)


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勇気の暴走も、直紀のツンデレぶりもちょっとイライラしますが(笑)その二人の関係の変化がこの一冊の中心ですかね。


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そして、前作では語られなかった過去にあった大きな悲しみと、それを乗り越えての現在。それを知ってから読むとまた登場人物たちの行動により深みを感じますね。


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出会えてよかった!またそう思わせてもらったシリーズ2冊でした


-


また続編、待ってます。


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by funky-akuma | 2018-04-15 22:28 | BOOK | Comments(0)

[180413] 三浦しをん/神去なあなあ日常

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ずっと読みたかった三浦しをん作品。




【あらすじ】高校を卒業した主人公「平野勇気」は、母と担任教師の策略(?)で三重県の山奥にある「神去村(かみさりむら)」へ放り込まれ、そこで林業を経験することになる。。。




面白いとは聞いていていましたが、これはいいですねー。三浦しをんの代表作の一つ「まほろ駅前多田便利軒」シリーズのように、個性的な登場人物がおりなす、なんだか心温まるストーリー。




そしてこの作品のさらに素晴らしいのは。そういった人間模様だけではなく「人と自然との付き合い方」という部分にまで踏み込んでいる点です。




「山で暮らさせてもらている」をいう態度。でも「人の手が入らなければ自然は維持されない」という、その人と自然の共存共栄の一つの姿をこの物語を読むことで感じることが出来ます。




と、そんな小難しいことはともかく(笑)面白くて一気によんでしまい、つい言葉尻に「ねいら!」とつけそうになっている自分は、神去の山に魅了されてしまっているのかもしれませんね。



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by funky-akuma | 2018-04-14 21:07 | BOOK | Comments(0)

[180413] 恩田陸/きのうの世界(上・下)

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ずいぶんとレビュー放置になってしまいましたが、ちょっと落ち着きましたのでチョコチョコと書きたいと思います。




【私的恩田陸文庫補完計画】37作品目は、上下2巻にわたるミステリー。




3つの塔と水路のある町で殺された男は、東京である日失踪したまま一年も行方不明になっていた人物だった・・・。




「情景と謎を楽しむ」という恩田陸ワールドの核になる部分を存分に味わえる長編。




とある地方都市の地形をイメージしつつ、そこにある3つの謎の塔。そして、殺されたなぞの人物。誰が彼を殺したのか?彼が探していたものは?駅の伝言板に彼が出したモエッセージの意味は?彼の痕跡を調べる女性の目的は?・・・




いつもの恩田陸の作品以上にたくさんの謎が、読み進むうちに解決するどころかドンドン増えていきます。




そのハラハラ感はやはり恩田陸独特ですね。




そしてーーーその全てがスッキリと結末を迎えないというのも、恩田陸らしい(苦笑)




(恩田陸作品ではよくあることですが)それが許せるか、許せないかで評価が分かれる作品です。




僕自身は「恩田陸ワールド」に浸る時間が無性な喜びな人なので「あーー面白かった!!!」で終わりましたが、誰にでも勧められる作品ではないと思います(笑)




「恩田陸検定・上級者向け」といったところでしょうか。




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by funky-akuma | 2018-04-13 22:47 | BOOK | Comments(0)

Bassistあくまの日々をぶっちゃけ
by funky-akuma
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Soul/Funk系中心ですが
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